10 日々平安

5 よりかからず
2009年8月9日 日曜日
午後2時。新聞を片づけていて、数日前の記事を読む。
沖縄県警が暴走族を取り締まるために、「暴走族」ではなく「ダサイ族」と呼ぶ運動を始めたという。
暴走族のことはよく知らない。ただ、不満や寂しさからの行動なら、そのためにバイクが使われることは、悲しい。
反対に、私は自分の寂しさを、バイクのせいにしてはならない。

午後4時。家を出て、バイク屋さんまで歩く。
私の「気が済むまで」保管してもらっているバイクを見たくなったのだ。
事故車といえば縁起が悪いようだけど、私にとってはあの時私を守ってくれた大切なバイクである。
次にいつ乗れるか分からなくても、どうしても手放せなかった。

久しぶりに見るバイクはずいぶん大きい。
人に使われなくなった廃墟のような寂しさもない。ただの「もの」である。
たかがバイクでしょう、人がよく笑って言ってくれるので、なんでも重く考えすぎる自分がおかしくなることがある。
でも人に分かるだろうか。
私がいかに、バイクによりかかって生きてきたか。

人によりかかりたくないのはもちろん、私はもう「もの」にだって、よりかかりたくない。

帰り道、どしゃぶりの雨が降った。
傘を持っていなかったので、濡れながら帰った。

 月曜日
外は夏の匂いがした。夕方の甘い風の匂い。
北海道に着いた日も確かこんな風だった。懐かしい。
仁美さん、「時期を待つことも人生において必要」と教えてくれてありがとう。
いつか北海道に行きますから、その時はまた一緒に走りましょうね。

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